「脂肪燃焼」能力を上げてランニングエコノミー上げる方法
1.脂肪燃焼能力はなぜ重要か

「燃焼」 ーー物質が空気中の酸素と化合して、光と熱を発する現象。もえること。『広辞苑より』
なので、脂肪燃焼に置き換えれば、脂肪が空気中の酸素を取り入れて、体内で化合(代謝)することでエネルギーを発する現象。
「ダイエット」と言えば必ずくっついてくる単語ですね。ただランナーにとって気になるのはダイエットというよりは脂肪燃焼によって「ランニングパフォーマンスを上げること」私は専門家ではないので、受け売りではありますが、体験による実感私見を加えて整理したいと思います。
脂肪燃焼によるランニングエコノミー効果
- 減量効果→筋肉量が同じ前提なら体重1kg減量するとフルマラソンが理論上3分速くなる。
- 脂肪をエネルギー源としてたくさん使えば、エネルギーの供給能力が向上する。
どちらも「速く」「楽に」といったランニングエコノミーを向上させる手段となる。
そして、エネルギー変換の方法は2通りある。
- 糖代謝・・・食事から摂取した糖質が分解され、血液中でブドウ糖となってエネルギーとして利用される。余分な糖は脂肪やグリコーゲンとして貯蔵される
- 脂肪燃焼(脂肪代謝)・・・同様に脂肪も分解され、脂肪酸といわれる物質が血中に放出され、全身に運ばれて、エネルギーとして消費される。
今回は、脂肪燃焼による「エネルギー供給能力向上」にフォーカスしてみよう。
何故、「糖」ではなく「脂肪」なのか?
ランニングに必要なエネルギーは、おおよその目安で1km走って(体重のKg)kcalを消費する。
私の場合は体重60Kgなので、フルマラソン走るとなると 42.195✖️60 = 2,531kcal必要なわけです。
ところが身体に蓄えることが出来る糖質エネルギー(グリコーゲン)は、一般的に腹一杯食べても1,500〜2,000kcalが限度。
そこで不足分は、エネルギーの宝庫「脂肪」の出番となる。何が宝庫かと言えば、
- 脂肪は燃費がいい!・・・1 g当たり9 kcalの熱量がある。糖質やタンパク質はともに,1 g当たり4 kcalで、これに比べてエネルギー密度が高い。
- 脂肪は長続きする!・・・身体の中に蓄えている脂質のエネルギー量は、糖質(グリコーゲン)の約30倍近くもある。私の場合、体重60kg✖️0.1(体脂肪率) =6kgの脂肪。6,000✖️9=54,000kcalも使える。フルマラソン21回走っても大丈夫(笑)
ところが、そうはうまく行かない。
霜降り肉1kgバター1本食べてせっせと消費できればいいのですが、血中と肝臓筋肉に蓄えられたグリコーゲンが優先的に使用され、脂肪になかなか火がついてくれない。そのうちに、このグリコーゲンが枯渇すると運動そのものができなくなってしまう。
なので、糖質エネルギーを温存して、脂肪をエネルギー源を使えるような体質に変えておくことが重要なんです。
後半粘って、35キロの壁を乗り越え、ラストスパート、こんな理想形で走るって、脂肪代謝能力があればこそです。
2.脂肪燃焼能力を上げるには
2-1.PFC比率を意識する
PFC比率とは、3大栄養素であるProtein(タンパク質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(炭水化物)の摂取エネルギー比率のこと。通常バランスの良い食事は、タンパク質15%、脂質25%、炭水化物60%と言われています。
この比率を、タンパク質30%、脂質60%、炭水化物10%にして、糖質エネルギー(炭水化物)を制限すると脂肪代謝能力が向上すると言われています。
脂肪代謝の過程で作られるエネルギーは「ケトン体」と言われ、継続的に糖質制限すると代謝状態(ケトーシス)が作られるようになり、次第にこの能力が上がってくるのです。
糖を枯渇させ、否応なく脂肪しか使えない状況を作り出しせば、身体もそれに慣れてくるでしょ。と、何とも自虐的なイメージですが、確かに理にかなった方法ですね。
| タンパク質 P | 脂質 F | 炭水 化物 C | 効果・特徴 | 注意点 | |
| 基本 | 15% | 25% | 60% | ||
| ローカーボ (糖質制限) | 30% | 60% | 10% | ランナー向き 脂肪代謝できる体質へ | 筋肉量を落とさないよう タンパク質・脂質摂取 |
| ローファット (脂質制限) | 30% | 15% | 55% | ボディビルダー向き 筋肉量が落ちにくい リバウンドが少ない |
ボディビルダー指向の筋トレや短距離を専門にやっている無酸素系の人には、炭水化物不足となり不向きかもしれませんが、脂肪代謝能力を上げ持久力向上させたいランナーにはオススメだと思います。また、ダイエット目的の人にも即効性があり効果的だと言われています。
ただ、脂質をしっかり摂らないと、タンパク質からエネルギーを取り出そうと働くので、タンパク質である筋肉が分解されてしまうリスクがあって、特に注意すべきです。
ちなみに私の場合はスイーツ大好き、チョコやケーキを見ると脂肪燃焼とか糖質制限の言葉は完全に忘れます(笑)・・。

たまにはスイーツ!
苺パフェ
中央アルプスをバックに「信州 里の菓工房」の屋外テラスにて。
で、脂質の種類にはこだわりたいところです。
私の場合、毎日必ずイワシ・サバ缶・鮭はローテーションで+ナッツ(自制効かず食べ過ぎ感あり)+MCTオイルという習慣です。
油を摂って油が減る?
私は、「MCTオイル」をバターコーヒーとして1年以上実践しています。これのおかげで体脂肪が増えません。チョコやケーキを食べても(笑)。
エネルギー源である「ケトン体」に分解してくれる中鎖脂肪酸。これが100%だというMCTオイル。このケトン体は肝臓の「中性脂肪」が分解されて出来るもの。糖と同じように即効性のあるエネルギー源、「悪者が正義の味方」に変身するのです。
このMCTオイル、バターコーヒーについては別のところで体験記をレビューしたいと思います。
2-2.糖枯渇から始めるトレーニング
これまた自虐的な・・。糖を使う「追い込んだ」トレーニングを行なって、まず糖を枯渇させるような状況を作った上で脂肪燃焼系の有酸素運動を行う。というもの。PFC糖質制限(ローカーボ)のトレーニング版ですね。筑波大学の鍋倉教授が研究結果を公表していまして、「ガチユル走」と命名しているトレーニング方法を参考に実践しています。
それによると、「短時間で終了する高強度運動を行ない、その後に持続走を行うトレーニング法を「ガチユル走」と命名し、マラソンのパフォーマンスには、最大酸素摂取量、走行中の酸素摂取水準、ランニングエコノミーの3つの要因に加え、脂質代謝能力の指標を加えることで、より確かにパフォーマンスとの関係を説明できる。」(当該研究成果より引用)というものです。
私自身も、最近になってこの研究成果のことを知り実践し始めたところです。
- 1km(キロ4分/時速15キロ) ✖️ 2セット
- 8km(キロ5分30秒/時速11キロ)
普段はビルドアップ10km走なので、このバリエーションを週一で加えました。まだ始めたばかりなので、効果が出るのかどうか?これについても成り行きを都度書いてみたいと思います。

